音楽と人生に関する一考察

Robert Johnson / Me and The Devil Blues

The Complete Recordings The Complete Recordings
Robert Johnson
1937


♪Me and The Devil Blues
Early this mornin', when you knocked upon my door
Early this mornin', ooh, when you knocked upon my door
And I said, "Hello, Satan, I believe it's time to go"

Me and the devil, was walkin' side by side
Me and the devil, ooh, was walkin' side by side
And I'm goin' to beat my woman, until I get satisfied

She say you don't see why, that you will dog me 'round
(spoken: Now, babe, you know you ain't doin' me right, don'cha)
She say you don't see why, ooh, that you will dog me 'round
It must-a be that old evil spirit, so deep down in the ground

You may bury my body, down by the highway side
(spoken: Baby, I don't care where you bury my body when I'm dead and gone)
You may bury my body, ooh, down by the highway side
So my old evil spirit, can catch a Greyhound bus and ride

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今朝早く、おまえが俺ん家のドアをノックした。
今朝早く、おまえが俺ん家のドアをノックした。
「あぁ、ミスター・デヴィル。いつかこの日が来ると思うてたわ。」

俺とミスター・デヴィルは、並んで通りを歩いた。
俺とミスター・デヴィルは、並んで通りを歩いていた。
あの女をしばきまわしたんねん。こころゆくまでな。

あの女は言うだろう。「なんでこんなひどいことすんのよ!」
(俺に酷い仕打ちをした仕返しだって、知ってるくせによ)
あの女は言うだろう。「なんでこんなひどいことすんのよ!」
地中深くからやってきた、邪悪な魂のせいに違いないわいな。

俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
(俺が死んでからの話や、気にすんな。)
俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
そしたら俺の魂は、グレイハウンドで旅に出れるからな。

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ロバート・ジョンソンの歌が、まるで地獄からの使者のように聴こえるのは、決して録音状態のせいだけではない。ロバート・ジョンソンの歌には悪魔的な怨恨がつきまとう。そして彼の歌には常に「死」への意識がある。まるで自分が若死にするのを予言していたかのような。

多くのアーティストに影響を与えた伝説のブルースマン、天才ギタリスト、死に様も含めた荒くれた人生…
ブルース・ギタリストとしてのジョンソンは、一説にはクロスロードで悪魔に魂を売り払い引き換えにそのギター・テクニックを手に入れたとさえ言われているくらいすごい。ほんとにギター一本でこの音?と思うくらい。しかし同時にジョンソンは、20世紀最高の詩人でもあった。彼の歌う詞には、アルチュール・ランボーの、絶望的なまでの孤独と自我に向き合う姿が確かに引き継がれている。

俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
(俺が死んでからの話や、気にすんな。)
俺のからだは、ハイウェイの側に埋めてくれ。
そしたら俺の魂は、グレイハウンドで旅に出れるからな。

死してなお自由を求めるロバート・ジョンソンの魂。その過剰なまでの自由への渇望が、彼の孤独の深さを思い知らせる。

Muddy Waters / Rollin' Stone

His Best: 1947 to 1955 His Best: 1947 to 1955
Muddy Waters
1950


♪Rollin' Stone
Well, I wish I was a catfish,
Swimmin in a oh, deep, blue sea.
I would have all you good lookin women,
Fishin, fishin after me.
Sure 'nough, a-after me.
Sure 'nough, a-after me.
Oh 'nough, oh 'nough, sure 'nough.

I went to my baby's house,
And I sit down oh, on her steps.
She said, "Now, come on in now, Muddy."
"You know, my husband just now left."
"Sure 'nough, he just now left."
"Sure 'nough, he just now left."
Sure 'nough, oh well, oh well.

Well, my mother told my father,
Just before hmmm, I was born,
"I got a boy child's comin,"
"He's gonna be, he's gonna be a rollin stone,"
"Sure 'nough, he's a rollin stone,"
"Sure 'nough, he's a rollin stone,"
Oh well he's a, oh well he's a, oh well he's a.

Well, I feel, yes I feel,
Feel that I could lay down oh, time ain't long.
I'm gonna catch the first thing smokin,
Back, back down the road I'm goin.
Back down the road I'm goin.
Back down the road I'm goin.
Sure 'nough back, sure 'nough back.

----------------------------------

なまずだったらいいのにな
青い海の底 深く深く 泳ぐ
おまえはいい女
口説き落としたい
俺を釣り上げてくれ
確かにさ、そう、確かに

彼女の家に行ったんだ
階段に座ってさ
「おいで、マディ。主人は今出て行ったわ」
確かにさ、そう、確かに

俺の母親は父親にこう言った
俺が生まれる前のことさ
「男の子が生まれるわ。
けど、この子は流れ者になるわよ、きっと」
確かにさ、そう、確かに

俺は転がる石ころ

寝転がってるとさ 確かに感じる
俺の人生そんなに長くない
初めて煙草吸った時みたいなあの感覚を捕まえにいくぜ
だから
俺を道路に戻してくれ
俺は行くからよ
俺を道路に戻してくれ
俺は行くからよ
確かにさ、そう、確かに

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マディ・ウォータースのブルースは重い。聴いているうちにじっとり脂汗が滲んでくるようなずっしりとした重さ。まるで鉛の球体の中に閉じ込められているような感覚に襲われる。球体の内側をたたいてもびくともしない。壁伝いに手探りしても出口が見つからない。
ロックンロールは「飛び出していく」或いは「ぶち壊す」ための音楽だ。「此処ではない何処か」を求めて飛び出していくため、閉じ込められた球体をぶち壊すためのエネルギーをたっぷり持った音楽。10代の頃からそんな力にずいぶん救われてきた。
けど、「此処ではない何処か」って一体何処?閉じ込められた球体の出口は何処?それは本当に見つかるのだろうか?たどりつくよりも早くエネルギーが尽き果ててしまった人たちの姿もたくさん見てきた。
ブルースは飛び出さない。出口を探さない。ただ、そこに在り続ける。ただそこに在り続けることを肯定する。飛び出してすぐ果てるよりも遥かに持続的で膨大なエネルギーがそこにある。
そうやって、ただ在り続けることを肯定して生きていくことの潔さを知った時、20代も後半にさしかかっていた。初めて「ちゃんと大人になろう」と思った。

Jimmy Reed / Honest I Do

Honest I Do & Other Classics Honest I Do & Other Classics
Jimmy Reed
1953


なんとも言えずのんびりした緩いグルーヴ、すっとぼけた歌。なんとなくほんわかした気持ちにさせてくれるジミー・リードのブルース。
凍りつくような孤独やヒリヒリするような絶望をまとったロバート・ジョンソンやエルモア・ジェイムスのブルースに比べて、なんと能天気なんだろう。
けど、ふと思う。こののんびりほんわかした能天気さは、実は、たくさんのさみしさや辛いこと、しんどいこと、夢も希望もどっかいって、挫折や軌道修正やアキラメの果てのヒラキナオリの境地なのではないのだろうか?って。いろいろくよくよしても仕方がない、じたばたしてもどうにもならない。じゃあいっそヒラキ直って、もうあるがままでいいんじゃないか。今ここに在ることを、良いことも悪いことも全部受け止めてしまえばいいじゃないか。そんな、強さとしなやかさ。
そんなタフな境地にたどり着けるのなら、歳とることもまんざら悪くはないと思う。

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Don't you know that I love you
Honest I do...
I've never placed no one above you,
please tell me you love me....
stop driving me mad
you the sweetest little one that I ever had

I told you I love you
Stop driving me mad
When I woke up this mornin'
I never felt so bad

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こんなに愛しているのに
わかってくれないの
あなたの代わりなんて
誰も出来はしない
愛しあおうよ
もてあそばないで
今まで出会った誰よりも
あなたが愛しい

抱きしめあったんだ
胸がはちきれそうだったから
今朝目が覚めたとき
悲しい気持ちはふきとんでいたよ

Howlin' Wolf [Moanin' in the Moonlight]

モーニン・イン・ザ・ムーンライト(2イン1)Moanin' in the Moonlight
Howlon' Wolf



月のきれいな夜だった。明日あたりが満月。
「狼」つながりってわけでもないけれど、「月」と「狼」といえばハウリン・ウルフ。
ハウリン・ウルフは、1950年代、マディ・ウォータースとシカゴのブルース・シーンを二分したブルース界の大ボス。実際ルックスそのものがギャングの大ボスみたいな人で、その吼えるようなダミ声はまさにウルフというか獰猛な肉食獣を思い起こさせる。
どちらかといえば繊細で起伏に富んだ表現が好みの僕にとっては、ウルフの吼えるブルースは豪快すぎる。月がきれいだなぁ、なんてムードもへったくれもなく吼え、わめき、怒鳴り散らすウルフのブルース。
けれど、そこで表現される世界はとてもシンプルで凝縮されているだけに、とてもイマジネイティヴだ。くどくどした説明抜きに展開する物語の行間からこぼれる、ブルースという名でしか表現できないようなやりきれなさ。
例えばこんなブルース。
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I asked her for water
Oh, I asked her for water, she brought me gasoline
Oh, I asked her for water, she brought me gasoline
That's the troublingest woo-hoo , that I ever seen

The church bell tollin', the hearse come driving slow
The church bell tollin', the hearse come driving slow
I hope my baby, don't leave me no more

Oh tell me baby, when are you coming back home?
Oh tell me baby, when are you coming back home?
You know I love you baby, but you've been gone too long
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水を頼んだら あの女ガソリンを持ってきよったんや
水を頼んだら あの女ガソリンを持ってきよったんや
そらもう、今まで見たことないような
どえらい大騒ぎになってしもうたわ

教会のベルがなり 霊柩車がゆっくりと出発する
教会のベルがなり 霊柩車がゆっくりと出発する
今度こそもう
どこへも行かんといてほしいねん

いつになったら帰ってきてくれるんや?
いつになったら帰ってきてくれるんや?
俺の気持ちを知ってるくせに
長いことほったらかしでどこにいっとんねん?

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詞の行間から滲み出るブルースという名でしか表現できないようなやりきれなさがわかるだろうか。
そしてそれをぶっとばすかの如く吼えるウルフも、心に宿ったブルース的なフィーリングがぶっとばせっこないことなどわかりきっていて、だからといって真正面からそのやりきれなさに向かい合える強さなどないこともわかりきっていたから、そのブルース・フィーリングをぶっとばすように吼え続けることを選んだのだと思う。

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Howlin' Wolf - How Many Years

Elmore James / It Hurts Me Too

ダスト・マイ・ブルーム~ザ・ヴェリー・ベストDust My Bloom
Elmore James



ハウリン・ウルフの対極にある繊細なブルースといえば、エルモア・ジェイムス。まるで命をナイフで削り出すかのようにエレキ・ギターをスライドさせるスタイルを作り出し、多くのフォロワーを生んだ。いわゆる“キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャダッタダタダダッタダッタキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャダッタダタダダッタダッタ”っていう例の奴です。
そして、やや甲高いキーのエルモアのヴォーカルには、どこまで行っても取り払いようのない悲しみがつきまとっているように聴こえる。ブルースと真っ向から対峙したマディ・ウォータース、ぶっとばすように振舞ったハウリン・ウルフ、笑い飛ばしてしまったボ・ディドリーやジミー・リードと比べて、エルモアは正直すぎる。そんなに真っ正直にブルースを抱え込んでしまっては勝てっこない、そもそも勝つ気なんてない。最初っからあきらめた上で、それでも吼えざるを得ない心の中に宿った何か。
ロバート・ジョンソンが描いて見せたブルースの狂気。彼と同じ道をたどらないためにロバート・ジョンソンの魂からどれだけ遠くへ行けるかが、次の世代のブルースマンに与えられた課題で、そこからロックンロールは生まれた。そんな中でエルモアだけは、ロバート・ジョンソンの魂に殉じてそれを継承することを選んだのだと思う。

いわゆる三角関係の横恋慕というよくあるテーマを歌ったブルース“ It Hurts Me Too”。「きみがうまくいってないときは俺も同じように傷ついているんだよ」というフレーズがいかにもエルモアらしい。

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You said you was hurting, almost lost your mind,
And the man you love, he hurts you all the time.
When things go wrong, go wrong with you,
it hurts me, too.

You love him more when you should love him less.
I pick up behind him and take his mess.
When things go wrong, go wrong with you,
it hurts me, too.

He love another woman and I love you,
But you love him and stick to him like glue.
When things go wrong, go wrong with you,
it hurts me, too.

Now you better leave him; he better put you down.
Oh, I won't stand to see you pushed around.
When things go wrong, go wrong with you,
it hurts me,too.
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傷ついて心を失いそうだときみは言う
きみの愛する男はいつもきみを傷つけるんだな
きみがうまくいってないときは
俺も同じように傷ついているんだよ

あいつが引けば引くほどきみはもっと追いかけてしまう
あいつの影で俺はずっと待っていたんだ
きみがうまくいってないときは
俺も同じように傷ついているんだよ

あいつは他の女にいかれて、俺はきみを愛してる
けどきみはあいつを愛している まるで接着剤みたいにさ
きみがうまくいってないときは
俺も同じように傷ついているんだよ

あいつとは別れたほうがいい
あいつもそうしたがってる
けどそのことできみが落ち込むのを見るのは辛い
きみがうまくいってないときは
俺も同じように傷ついているんだよ

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Eric Clapton:It's hurts me too
Grateful Dead:It's hurts me too 1972
KEB'Mo:It's hurts me too 2001

Son House [The Original Delta Blues]

The Original Delta BluesThe Original Delta Blues
Son House



穴倉にじっと閉じこもっていたいような気分の時に、すっと沁みるのはやっぱりブルース。それもB.B.キングやマジック・サムみたいにモダンで華麗な奴じゃなく、思いっきりダウンホームなブルース。
例えばサン・ハウス。
まるで悲しみや苦しみをギターにぶつけるかのように、叩きつけるような激しい弾き語りで歌われるサン・ハウスのブルースは、本当に心に沁みる。或いは心にまっすぐ突き刺さってくる。

サン・ハウスは、1902年ミシシッピー州生まれ。20代後半になってから、伝説のブルースマンであるチャーリー・パットンやロバート・ジョンソンと出会ってブルースを歌い始めるが、その後相次ぐ仲間の死や別れに心を傷めたのか或いはブルースでは暮らしていけないと見切りをつけたからなのか、1943年にはきっぱりとブルースから足を洗ってニューヨークへ移住している。今の僕と同じ40歳を過ぎた頃だ。
やがて時は過ぎ、それから20年後の62歳の時に、世のブルースブームによって、引退していたサン・ハウスは“再発見”される。今残されている録音や映像の多くはその頃のものだが、どうだろうか、この迫力、鬼気迫るまでの滲み出るような悲しみは!30年代にチャーリー・パットンやロバート・ジョンソンと演っていたころそのままなのだろうと思われるダウンホームなブルース。とても20年以上もブルースから離れていたとは思えない、リアルなブルース。魂が打ちのめされるようなブルース。
おそらくサン・ハウスは、表面上ブルースを捨ててミシシッピを離れてはいたものの、20年間、どんなときだって、ミシシッピ時代のブルースの日々を忘れることはなかったはずだ。むしろ、忘れることなどできるはずがないからこそ、捨てて違う暮らしをするしかなかったのだ。それほど、サン・ハウスにとって、チャーリー・パットンやロバート・ジョンソンと過ごしたブルース漬けの日々は重要な意味を持っていたのだと思う。そして、その重さを思うとき、その思いの果てしなさに眩暈がしそうになる。

人生の折り返し点を過ぎて、今まで敷いて来たレールからもはや後戻りできなくなってしまった自分がいる。選ばなかった別の生き方を夢に見てこれでよかったのかと自問する。でもそうする以外にはきっとなかったのだと思う。
20年。それが気の遠くなるほど長い歳月なのか、あっという間に過ぎてしまうような短い月日なのかはわからないけれど、忘れることができないからこそ違う道を選ぶのもありだと思う。そして、サン・ハウスみたいに20年経ってもまだ激しいブルースが歌えるようならば、そのときは魂の赴くままに行動してみたい。そんなことを思ってみた。

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♪Downhearted Blues
♪Death Letter
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Sun Goin' Down
Well, you know the sun is goin' down,
I say, behind that old western hill
I say, behind that old western hill
You know, I couldn't do a thing, not against my baby's will
Man, you know that's bad,
I declare that's too black bad
I declare that's too black bad
You know, my woman done quit me, oh man,
looks like the whole round world is glad
You know, she stopped writin',
wouldn't even send me no kind-a word
I said, she wouldn't send me no kind-a word
She turned her little old back on me 'bout some
old low-down thing she heard
Well, I'm goin' away, baby, I'm gonna stay a very long time
I say, I'm gonna stay a great long time
You know, I'm comin' back not un-, whooh, baby,
until you change your mind
I wake up every mornin' feelin' sick and bad
I said, soon every mornin' I lie's feelin' sick and bad
Thinkin' about the old time, baby, that I once have had
If I don't go crazy, I say, I'm gonna lose my mind

I believe I'm gonna lose my mind
'Cause I stay worried, whooh, baby, all the, well, all the time
Look-y here, baby, sit right here on my knee
I said, sit right down on my knee
Well, I just wanna tell you just how you been doin' me
What do you want poor me to do?
I say, whooh, what do you want me to do?
I been doin' all I can, honey, just tryin' to get along with you

-----------------------------------
陽が沈んでいくよ
俺の背後の西の丘の向こう
おまえの意思に逆らってまで
何もすることなんてできっこないから

彼女は去ってゆく
それを世界中が祝福しているようだ
それはあまりにも最悪なことで
目の前が真っ暗になりそうだけれど
もはや優しい言葉で手紙を書いてくれることさえない
彼女は俺に背を向けて
昔っからよく聞かされたようなお説教を繰り返している

俺は行くよ
ここに長居しすぎたんだろう
そう、長居しすぎたんだ、とても
おまえの気が変わるまでは帰らない
きっと毎日悲しく最悪な気分で目を覚ますだろうけれど
そんなときは
かつて過ごした懐かしい日々を思い出すんだ
気が狂いそうに心を失いそうになったとしたら

きっと俺は心を失ってしまうだろう
心配事がたくさん残ったままだから
ここへ来てひざまずいてほしい
おまえが俺にどんなことをしてくれたのかを話したいんだ
そんな俺をどう思う?
おまえを取り返すためなら
できることなら何だってしたいけど

B.B King [Deuces Wild]

Deuces WildDeuces Wild
B.B. King



生協のおすすめで買っていた『カレー鍋』なるものを食べた。特製スープに、白菜、もやし、椎茸、と添付の豚肉、肉団子、もち巾着をたっぷり放り込んで。鍋とカレー?っていうのがどうもイメージとしてくっつかなかったのだけれど、なるほどうまい。かつおベースの和風だしと、たくさんのスパイスを丁寧にブレンドしたであろうカレーのスパイシーさがほどよくマッチしておいしかった。高級カレーうどん?或いは和風スープカレー?鍋の仕上げには、チーズとたまごで雑炊をして、これがまた絶品。満足でした。

B.B・キングの『Deuces Wild』は、カレーと和風だし、そんな一見ミスマッチっぽくて、実際お互いの良さを引き出しあっているかのような、それぞれの具材がそれぞれに良い味わいを放っているような、そんなカレー鍋みたいなアルバムだ。
コンセプトは、B.B キングが多彩なゲストを招いて過去の名曲をゴージャスに演奏する、といったトリビュート系の企画ものだが、そのゲスト陣がものすごい顔ぶれ。ヴァン・モリソン、エリック・クラプトン、ドクター・ジョン、ザ・ローリングストーンズといったブルース系超大物ロッカーをはじめ、ディアンジェロやヘヴィ・Dといったブラック・ミュージックの最先端から、ボニー・レイットやディオンヌ・ワーウィック、ジョー・コッカーといった大人のシンガーから、カントリーの大御所ウィリー・ネルソンやら、ミック・ハックネル(シンプリー・レッド)、トレイシー・チャップマンなど一見B.B・キングとは接点のなさそうな意外な人選まで。何といっても、これだけの幅広いジャンル、幅広い世代のミュージシャンと違和感なくセッションしてしまうB.B・キングの懐の深さに恐れ入る。B.B・キングの体に染み付いたブルースのフィーリングは、どんな具材にもマッチしてしまう上質な和風だしのようなものなのだ。

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♪Rock me baby
Rock me baby, rock me all night long
Rock me baby, honey, rock me all night long
I want you to rock me baby,
Like my back ain't got no bones

Roll me baby, like you roll a wagon wheel
I want you to roll me baby, like you roll a wagon wheel
Want you to roll me baby,
You don't know how it makes me feel

Rock me baby, honey, rock me slow
Yeah, rock me pretty baby, baby rock me slow
Want you to rock me baby,
Till I want no more

------------------------------------------------
俺をロックしてくれ 
ロックしてくれ 一晩中
俺をロックしてくれ
ロックしてくれ 一晩中
おまえにロックしてほしいんだ
まるで背骨を抜き取られるぐらいに

俺を転がしてくれ
ロールしてくれ まるでワゴンの車輪みたいに
俺を転がしてくれ
ロールしてくれ まるでワゴンの車輪みたいに
どんな感じかわかるかい?

俺とロックしようぜ
ゆっくりとロックしよう
俺とロックしようぜ
かわいく、ゆっくりと
おまえとロックしたいんだ
もう満足っていうくらい

Sonny Boy Williamson / My Younger Days

His BestHis Best
Sonny Boy Williamson



なんとなく重い気分で帰る最終電車の中で、酔っぱらいのじいさんが大きな声で独り言をわめき散らかしていた。何を言っているのかはよくわからない。やがて前の席に座ってメールをしていた若い女の子にからみだした。俺の若かった頃は、近頃の若い者は、とか、そんなことを説教しているらしい。これって「電車男」のシチュエーションだなぁ、なんて思いながらその様子を見守っていた。次の駅で女の子は逃げるように下車し、またじいさんは一人でぶつくさ言い出した。ポケットからウイスキーの小瓶を持ち出してはあおっている。周りの連中はみんな無視を決め込んで、少し体を固くさせながら眠ったフリなどしている。
最初はやかましくて迷惑なじんさんだと思っていたけれど、どうやらいわゆる殺気を感じるような感じではない。むしろ滑稽で少し憐れなような。で、しばらくじいさんのことをじっと見ていたら、ハッと目が合った。
その目が少し笑っているような気がして、そっと人差し指を唇に当てて注意を促したら、じいさんもニッと笑って「シ〜ッ」と言った。そのあともなんだかんだでぶつくさ言っていたけれど、そういや昔はこんなじいさんあっちこっちにごろごろいたのになぁ、なんて思いながら、僕はなんだか楽しくなってきて、そのじいさんと話したくなってきた。
「おっちゃん、どこまで行くんや」
「あぁ、あぁ、えらいすんませんなぁ。あと二駅ほど。」
「ほどほどにせんとみんな迷惑してはるからな。」
「あぁ、あぁ、えらいすんませんなぁ、ほんま。」
降り際のたったそれだけの会話。でも、話して良かったと思った。
頑なだった気持ちの何かが解けていったような気がした。
周りの人たちは相変わらず無視を決め込んでいたけれど。

電車を降りて、歩きながら、あのじいさん誰かに似ていると思った。
短く刈った白髪、大きな目、どことなく人懐っこい笑顔。
あ、そうか、サニー・ボーイ・ウィリアムソンだったんだ。

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♪My Younger Days
In my younger days, I wished I knowed then like I know now
In my younger days, I wished I knowed then like I know now
I wouldn't be standing around here,
begging for this little woman to let me in her house

Back in those days, I wished I'd knowed then like I know now
Back in those days, I wished I'd knowed then like I know now
The money I was throwing away,
I could have saved it and bought my own house

In my younger days, I wish I knowed then like I know now
Well, in my younger days, I wished I knowed then like I knowed now
I wouldn't be standing 'round, begging this woman to let me in her house

-------------------------------------------
若かった頃には 
今知っていることよりもっとたくさんのことを知りたがっていた
若かった頃には 
今知っていることよりもっとたくさんのことを知りたがっていた
ここにつっ立ったままでいたくない
家に入れてくれ、ってお願いするんだ

あの頃に戻って
今知っていることよりもっとたくさんのことを知りたいと思うんだ
あの頃に戻って
今知っていることよりもっとたくさんのことを知りたいと思うんだ
全財産を投げうって
俺自身のための住処を手にするのさ

若かった頃には 
今知っていることよりもっとたくさんのことを知りたがっていた
若かった頃には 
今知っていることよりもっとたくさんのことを知りたがっていた
ここにつっ立ったままでいたくない
家に入れてくれ、ってお願いするんだ

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Sonny Boy Williamson I`m A Lonely Man
Sonny Boy Williamson - Gettin Out of Town

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プロフィール

Author:goldenblue
**************

音楽から人生へのいろんな示唆を受けてきた。音楽から得たインフルエンスやインスピレーションを通じて人生の機微を語ってみたいと思った。もっとも、文章で語れない想いだからこそ音楽で表現するのであるからして、到底うまく語ることなどできっこなかったのですが。

『音楽と人生に関する一考察』は
2008年3月にて
一旦完結しました。

2008年4月より
『日々の糧と回心の契機』へ

**************

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